和の嗜みを一つ

能楽は武家の式楽。約650年も受け継がれ、それぞれの時代を生き抜いた人々の感性によって、磨き上げられた芸術です。能の物語に触れる、また、自ら表現する事によって日本の歴史に想いをはせてみては如何でしょうか。品格ある日本人としての嗜みを一つ。一生の楽しみとなるかもしれません。

能のお稽古

■毎日、時間、場所も様々。御都合に合わせてどうぞ。初めての方、見学も出来ます。

能楽講座について

■ご興味のある曲の回だけの受講も可能です。能楽鑑賞がより楽しいものになります。

子供能楽教室

■子供の感性にはいつも驚かされます。学校に訪問して講座や演能も行っております。只今準備中

能楽のお稽古豆知識①【謡 うたい】とは
居ずまいを正してまっすぐ声を出す。

謡(うたい)とは能の「セリフ」と「コーラス」の部分を独自の節で謡うことを言います。豊かな表現の詞章は言葉の宝箱。居ずまいを正してまっすぐ声を出す事の心地よさをそして日本語の響きの美しさを感じて下さい。

能楽のお稽古豆知識②【仕舞 しまい】とは
背筋をのばし、身体のバランスを意識する。

仕舞(しまい)とは能の中で特に見せどころとなる数分程度の舞の部分を面・装束を着けず。謡に合わせて、扇一本だけで演じる舞のことを言います。曲目によって、杖や長刀をもって演じる事もあります。役になりきる楽しさがあります。

謡の十五徳

謡を学ぶことによって15の「徳」を受ける事ができるといわれるぐらい、その詞章は美しい日本語であふれています。季節、風雅、神仏、信心、無常、老い、恋慕、情愛、義理、遊興について豊かに表現され、その名句には驚かされます。日本の国の素晴らしさを感じることができます。

①行かずして名所を知る
②旅にありて知音(ちいん)を得る
③学ばずして歌道を知る
④詠ぜずして花月を望む
⑤賤しき身分にて高位に交る
⑥老いずして古事を知る
⑦好まずして恋の心を弁(わきま)える
⑧馴れずして武芸に近づく
⑨軍(いくさ)に従わずして戦場を知る
⑩祈らずして神慮に叶う
⑪願わずして仏道を悟る
⑫友をなくして閑情を慰む
⑬薬なくして病を癒す
⑭思わずして上座に登る
⑮厳ならずして形美を嗜む

【参考文献】「観世流謡曲階梯」田崎延次郎氏著 檜書店版より ※原書は漢文である。